今週のメルマガトピックス

①市町村の人口1人当たりにかかる行政経費は、人口5千人未満の市町村が約103万5千円、人口3〜4万人の市町村では約36万1千円と約3倍も違う。
②今の日本はどうしてこう画一的になってしまったのでしょうか。平坦部でいくらでもできるものをこの山の中でやっても何のメリットもありません。商店街も同じです。駅前の個人商店と大型スーパーと、売る商品が同じではまったく勝ち目がありません。
③日本の福祉はいたわりのみでどこか間違っています。「人は生き甲斐をもって死ぬまで働らかなあかんなぁ〜」


<詳細>
○2.5年で市町村数4割減!(総務大臣 麻生太郎
・私が総務大臣に就任した平成15年9月には、全国で3181市町村あったのが、来年の3月末には、1822になる見込みとなりました。わずか2年半の間に、市町村の数が今までの6割以下(4割減)になるわけです。
・市町村の人口1人当たりにかかる行政経費は、人口5千人未満の市町村が約103万5千円、人口3〜4万人の市町村では約36万1千円と約3倍も違う。→市町村合併の必要性を強く感じた。

○人は誰でも主役になれる(上勝町株式会社いろどり取締役 横石知二
 私は「人は誰でも主役になれる」という言葉をいつも心の中にもち続けています。人口2,179人の徳島県の山あいの小さな町で、「毎日が楽しくて楽しくてしょうがない」というおばあちゃん達に囲まれてそのことを実感しています。昭和61年の秋に料理に添える「つまもの」として葉っぱを売ることを思いつき、高級料亭向けに季節の花や葉を出荷する「いろどり事業」をスタートさせました。商品化までには、いろんなことがありましたが、今ではこの商売が上勝町(かみかつちょう)の人にとって生きる喜びへとつながった。
 今の日本はどうしてこう画一的になってしまったのでしょうか。平坦部でいくらでもできるものをこの山の中でやっても何のメリットもありません。商店街も同じです。駅前の個人商店と大型スーパーと、売る商品が同じではまったく勝ち目がありません。もっと足元にあるものを見直せば、すばらしい地域資源はいっぱいあります。個性化に磨きをかけていけば、ほんまにおもしろいものです。田舎には宝がいっぱい埋もれていることに早く気がついてもらいたい。上勝の人達はそのすばらしさに目ざめました。上勝は人口の45%が65歳以上と高齢化が進んでいますが、高齢者所得は全国でもトップクラス。80歳で月70万を稼ぐおばあちゃんがいるかと思えば、売上げ1000万円を目標に日々奮闘している農家もあります。この事業でうまくいったことは、高齢者がパソコンを使って販売動向や単価、自分の売上げ・順位などを見ることができ、注文は瞬時に防災無線を利用した同報ファックスで流すという独自のシステムをつくり上げたことです。おかげで農村特有の保護された環境から脱出し、自らのこととして思考する力を高めてきました。当事者になるということがものすごく大事ということがわかりました。この発見は大成功でした。

・また、世の中では福祉の重要性が叫ばれています。産業福祉と名付けたこの事業。「日本の福祉はいたわりのみでどこか間違っています」。人のほんとの幸せは自分の生き甲斐をもつことであり、それを上勝のおばあちゃん達が教えてくれています。八十歳を超えてもまだ苗木を植え続けるのはなぜと聞いてみると「人は生き甲斐をもって死ぬまで働らかなあかんなぁ〜」という言葉がとても印象的です。この地に生まれて良かったと満面の笑みを浮かべるその姿はまさに主役を演じてくれています。